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メープルリーフアカデミーの先生たちと |
5年早く退職した私は、元気なうちに何か挑戦したいと思っていました。現職中も夫と一緒に夏季休暇を利用して1週間位の海外旅行は毎年行っていましたが、その時は英会話ができず、もっぱら夫に頼っていました。英語を自由に喋りたい!その思いから留学を決意しました。神戸新聞でたまたまサクセスカナダの北條さんの記事を読み、日本人でサポートしてくれる人がいるのは何かと心強いと思って安全なカナダに決めました。
初めの6カ月は移民の人が行く学校を選びました。まじめに勉強したかった事、若い人ばかりでなく年齢層が厚い事、日本人が少ない事が決め手になりました。この学校は宿題とテストが多く、遊んでいる暇はまったくありません。ひたすら宿題とテスト勉強に追われる毎日でした。その後、後半の3カ月は公立の語学学校に変わりました。ここは他の学校と同じで若い生徒ばかりです。でもこの時、カナダで生活する楽しさを知りました。若い学生と一緒にボーリングに行ったり、スケートをしたり、食事に出かけたり、私のアパートに来てもらったり、若い子の相談にのったり・・・、もちろん宿題はいっぱいでひたすら勉強するスタイルは変わりませんが週末が楽しいのです。私の場合は自分の年齢はまったく関係がありません。一学生として一緒に遊び学びました。もちろん親にお金を出してもらっているもののまじめに勉強しない日本人もいましたが、その人はその人です。私の周りには心やさしい韓国の子、日本の子、台湾の子などいました。私はこの時学生気分を満喫しました。
留学中は宿題に追われ勉強しましたが、自分の英語が一般の人に通じるのか、まったく自信がありません。日本に帰る一カ月前に学校をやめて旅行に出かけました。これが私に勇気と自信を与えてくれました。私のつたない英語でも十分に通じます。この自信が最大の留学の成果でした。
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サクセスカナダの北條さんと |
ホームステイコーディネーターCarrie夫妻とバンフへ |
私は56歳という年齢でしたが、若い人には出来ないカナダ人との交流もできました。初めにホームステイしたカナダ人の老夫婦とはその後もずっと交流ができましたし、カナダ人のフレンドリーさやおおらかさに感動もしました。でも日本人は真面目で誠実なところなど良さも十分感じる事が出来ました。しかし、カナダの人に比べると日本は働く人には過酷です。長時間労働やサービス残業がなくなり、家族と十分に過ごす時間が必要だと感じました。
英語はYesかNoかをはっきり言わないといけません。日本語では夫以外の人と喧嘩をしたことはありませんが意外と英語で話すと喧嘩が出来ます。イタリアで切手を買いたいのに英語の分からないおばちゃんが私の事を犬のようにシ、シと払うので喧嘩しました。その後も日本で英語だったら『あんた何やてるの!そんな行いは迷惑でしょ!』と怒れるのにと思いながら、何も言わず見過ごすことがあります。この様に英語だと思っている事をはっきりと話す事が出来、人間性もポジティブになります。今も英語を習っていますし神戸に来る留学生をボランティアでサポートもしています。
私の留学経験を知った友達が、何人も短期留学をしました。でも私と違う事は、皆旅行会社を通して留学している事です。私はサクセスカナダを知り、現地の情報をたくさんもらえた事は本当にラッキーでした。これは留学を成功させる大切なことです。
留学を終えてから後、もう一度カルガリーに行きたいと思い続けていましたが、高齢の母が心配で行けずにいました。昨年母を見送り8年振りに行く事が出来ました。学校や友人、知人にコンタクトを取ると皆私の事を覚えていてくれ、会う事が出来ました。滞在の間カナダの雄大な景色に心癒され、フレンドリーなカナディアンに心温められ、素晴らしい出会いに再び恵まれた一ヶ月でした。カルガリーは私にとっては第2の故郷です。これから先も又訪ねたくなると思います。
中本 由美子
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